日付のない便り

日々のとりとめのない覚書 映画や読書 そして回想

「不機嫌な赤いバラ」を観る  シャーリー・マクレーンから目が離せない

原題は「Guarding Tess」。「テスのお守り」というところか。見終わって久々に満足した。小品だが、なんとも洒落たコメディ。画面が進むに連れて、初めは身勝手で傲慢な婆さんにしか見えなかったシャーリー・マクレーンが、なんともチャーミングな愛すべき存…

『はじまりのうた Begin Again』を観る 何かとりとめなくて

かつては辣腕だったが、今は落ち目のプロデューサー、ダン(マーク・ラファロ)が、無名のシンガーソングライター、グレタ(キーラ・ナイトレイ)と出会って、夢よもう一度、というストーリー。うーん、よくある話だが、何かサラサラしていてとりとめがない…

「あやしい彼女」を観る  遅ればせながら倍賞美津子のファンになりました 

寝っ転がりながら気軽に観ることができそうな映画だな、という理由でTUTAYAでレンタル。多部未華子のコメディアンヌぶりに納得しながら、楽しく観たのだが、観終わった後は倍賞美津子の印象に隠れてしまった。私より一世代は上の、この皺だらけの老女優がな…

図書館の憂鬱        

久しぶりに、区立の中央図書館に行った。バスか電車を使えば30分ぐらいだが、それでも実際に出かけるとなると億劫で、早々頻繁には通えない。歩いて5分ぐらいのところに地域の図書館があるから、普段はそこを利用しているし、区内の図書館の蔵書はネット…

「続・深夜食堂」を観る 渡辺美佐子の「豚汁定食」の味は?

3編のエピソードから構成されている。最初の二つ「焼肉定食」「焼うどん」は低調で、あれっと思いながら見ていたが、「豚汁定食」で渡辺美佐子が登場すると、画面から目が離せなくなる。画面からというより、渡辺美佐子から、文字通り目が離せなくなるのだ…

「波止場」を観る  名作の誉れ高いが……

「波止場」を観た。波止場を暴力で支配するギャングに立ち向かう港湾労働者の姿を描いた映画だ。1954年のアカデミー賞8部門受賞作で、若きマーロン・ブランドの代表作。でも、少しも面白くなかった。これって、本当に名作なのか? 波止場 [Blu-ray] 出版社/…

貧困の基準  鈴木大介「最貧困女子」(幻冬舎新書)を読む

先週、テレビドラマ「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班 」を見ていて、強烈な違和感を覚えたシーンがあった。捜査官が若いテロリストに聴取する場面だ。その青年(いや、少年か)、取り調べをする捜査官に年収を問いただす。捜査官は手取りで700万円ぐらいと…

「聲の形」を観る  面白いのだが……。私は了見が狭いのかもしれない

TSUTAYAの新作棚で見つけて思わず手が出た。昨年、大ヒットしたということは知っていた。それ以外の事前知識はなし。まっさらな状態で見始めた。定期テストが終わって暇ができたせいか、たまたま息子(中三)も一緒に見た。映像は新鮮。自然描写なども美しい…

「百年小説」(ポプラ社)を手に入れた アンソロジーは楽しい!

この本、なにしろ、厚い。1333ページ。見た目は広辞苑というところか。日本の短編小説のアンソロジーなのだが、これほどのボリュームのものはこれだけだろう。とはいっても、作品数はそう多いわけではない。贅沢な作りなのだ。ネットオークションで手に入れ…

私の積ん読状況  「積ん読」にも、一応言い訳がある

連休が終わって、だいぶ経つが、やっぱりというか、予想通りというか、連休中に読もうと、文字通り、積んであった本は、それほど高さも変わらずあちこちに積まれたままである。 ベッドの脇には、高価なのに思い切って買った「竹山道雄セレクション」の第4巻…

成瀬巳喜男「あらくれ」を観る  「あるがまま」の世界はどう描かれたか

高峰秀子が演じるお島は、現在も含めて、日本映画にはまず見当たらないヒロインだろう。お島が、勝気で、行動的で、時に亭主に手が出るほど男勝りだから、ということではない。その無節操、無道徳ぶりが際立っているからである。そういう意味で、このヒロイ…

やべきょうすけは、少しふっくらしたのではないか

やべきょうすけは、少しふっくらしたのではないか。「闇金ウシジマくん ファイナル」を見ていてそう思った。ネットで調べると、43歳だからもう立派な中年なのだが、なんとなく惜しいのだ。

「湯を沸かすほどの熱い愛 」を観る 確かに沸かされた湯は熱かったけれど……

妙な題名だなと思っていたが、見終わってみるとなるほどと思う。 映画の作りは丁寧で映像も美しいし、テンポよく画面が進んでいく。宮沢りえ(双葉)、杉咲花(安澄)、鮎子(子役の伊藤蒼)、一浩(オダギリジョー)と、それぞれ演技もなかなかすばらしく、…

BS日テレ「土俵の神々~大相撲名力士伝説~大関・貴ノ花と5人のライバル」は、相撲ファン必見の番組だった。

大した期待もしないで見始めたこの番組、相撲ファンにはたまらない、実に見ごたえのある好番組だった。 司会は日テレの藤井恒久アナ、増位山太志郎、花田虎上、草野仁。 BSだからなのか、話の内容もガードが緩い。内輪話、技術論、力士の寸評、知られざるエ…

半村良「小説 浅草案内」を読む 浅草は近いような、遠いような

半村良の「小説 浅草案内」を読み終わった。先月、馬券を買いに行った帰りに錦糸町の熊沢書店で買い求めたものだ。以前に、図書館で借りて、最初の2篇ばかりを読んで、なんとなくそのあとを読みそびれて返却してしまったのだが、先月、三遊亭円歌の訃報が流…

なぜ、今、「人間失格」なのか  ビックコミックオリジナルで太宰治「人間失格」コミック版の連載が始まったが、

以前は、何種類も買い求めていたマンガ雑誌(青年コミック誌といった方がよいのか)もすっかりご無沙汰になっているが、小学館の「ビックコミックオリジナル」だけは、今も定期的に購読している(これはもちろん理由があるのだが、それはまた別の機会に)。 …

 62歳の不器用で、料理下手の半主夫にとって、魅力的なスーパーはどんな店か。

なんの参考にもならないだろうが、GWの暇つぶしに駄文を。 ▶️はじめに まず、家族構成と私の立場をはっきりさせよう。 ・私:62歳。60歳で定年後、親友の世話で再就職。自転車で10分のところで働いている。勤務時間は9時から4時だ。 ・妻:55歳。…

「関の弥太っぺ」  錦之助にはほれぼれするが、だからこそ時代劇は遠ざかっていくのかもしれない

時代劇専門チャンネルが、錦之介没後二十周年記念ということで主演作品を連続放映している。先日の「仕掛人梅安」に続いて、今回は世評高い「関の弥太っぺ」。長谷川伸原作の股旅物である。と、書いては見たものの、実は私には、長谷川伸も股旅物も解説する…

白鳥の弔辞を読む  「白鳥随筆」正宗白鳥 講談社文芸文庫

講談社文芸文庫の「白鳥随筆」をポツポツと読んでいる。巻末に著作目録と年譜が付いているのだが、正宗白鳥は83歳で昭和37年10月に亡くなっている。この本には、同年に発表された文章が3編載せられており、この作家が死の直前まで現役であったことが…

柚木麻子著「BUTTER」を読む 確かに上質な「バター」は濃厚で美味だが‥‥

この作品が、死刑判決が確定した木嶋佳苗死刑囚の首都圏連続不審死事件をモチーフに書かれたものであることは新聞広告で知っていた。私は木嶋佳苗について、ニュースの報道程度しか知識がない。本屋で手に取った時、本の帯の惹句に「獄中から溶け出す女の欲…

「仕掛人梅安」  萬屋錦之介の藤枝梅安は

萬屋錦之介主演の「仕掛人梅安」をCS放送でようやく見ることができた。というのも、この映画はDVD化されていないとのことで、存在は知っていたが見ることができなかった。

「キングコング 髑髏島の巨神」 キングコングのサイズは…

公開初日に、息子と一緒に日本橋で見た。公開初日というと、待ちに待ったという感じがするが、そういうわけではなくて、部活で忙しい息子と出かけられる日が丁度その日だったというだけのことだ。映画を観る前に、丸善で本を買って、早めの昼食に名物ハヤシ…

「柘榴坂の仇討」  えっ! 「キョウジ?」「ケンシン?」

なんの予備知識もなく見始めたのだが、よい映画だった。最近の映画では、めずらしい、時代劇らしい時代劇だとも思った。だから、なおさら、時代劇は難しくなってきているのかな、とも考えたりした。 柘榴坂の仇討 [Blu-ray] 出版社/メーカー: バンダイビジュ…

我が家の花見

ようやく花が散りはじめた。土日に雨が降って、今年の桜はもう終わりだと思っていたから、何日か得したような気分だが、節目節目に雨が降ったことで、我が家では今年の花見は諦めることになった。 花見といっても、ここ数年は、妻が運転する車に乗って近所の…

「君の膵臓が食べたい」  私は小説を読んだはずだが

以前、「あと500冊の本」という記事を書いた。死ぬまでにせめてこのくらい読めたらという私の願いだ。そして、そこにはつぎのようなことを書いた。 あと、500冊。それなら、つまらない本は読みたくない。これを読めば、何かのためになるとか、何かの役…

「棋士という人生ー傑作将棋アンソロジー」を読む  「棋士」という生き方とは?   

今期の将棋名人戦は佐藤天彦名人に稲葉陽八段が挑戦している。21年ぶりの20代対決、否が応でも盛り上がるところだが、その佐藤名人が電王戦二番勝負第1局で将棋ソフト「PONANZA」に第一局を敗れた。 棋士は、その圧倒的な強さによって絶大な信頼を得て…

『プレイボール2』 谷口くん、再び

初めて「グランドジャンプ」という雑誌を買った。表紙はもちろん、谷口くん。『プレイボール2』の新連載が始まった。三十数年ぶりの復活。作者のちばあきおは早くに亡くなっている。『グラゼニ』のコージィ城倉が、続編を引き受けるという大役に着いた。 「…

「動物農場」を読む

ジョージ・オーウェルの『動物農場』を読んだ。先月、流行にのって(?)『一九八四年』を読んだ。『一九八四年』は小説の後半で、だいぶ滞って読み進めるのが辛かったが、これは一気に読み進められた(短いということもあるのだが)。 動物農場: 付「G・オ…

『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』  ?

『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』 何か、どこかで見たことがあるようなそれでいてあまり現実味のない登場人物が、どうもよくわからないままに破滅に向かって絶望的な旅をするロードムービー。格差社会を生きる若者のやり場のない怒りや衝動、閉塞感を描き…

『フランケンシュタイン対地底怪獣』&『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』

『フランケンシュタイン対地底怪獣』 何年か前に東宝特撮映画DVDコレクションを揃えたのだが、集めるだけ集めてあまり見ていなかった。この連休で少し時間があったので、何か見てみようと思って、散々迷ってこの映画を選んだ。子どもの頃、この映画を見た…