日付のない便り

日々のとりとめのない覚書 映画や読書 そして回想

映画ー邦画

「あやしい彼女」を観る  遅ればせながら倍賞美津子のファンになりました 

寝っ転がりながら気軽に観ることができそうな映画だな、という理由でTUTAYAでレンタル。多部未華子のコメディアンヌぶりに納得しながら、楽しく観たのだが、観終わった後は倍賞美津子の印象に隠れてしまった。私より一世代は上の、この皺だらけの老女優がな…

「続・深夜食堂」を観る 渡辺美佐子の「豚汁定食」の味は?

3編のエピソードから構成されている。最初の二つ「焼肉定食」「焼うどん」は低調で、あれっと思いながら見ていたが、「豚汁定食」で渡辺美佐子が登場すると、画面から目が離せなくなる。画面からというより、渡辺美佐子から、文字通り目が離せなくなるのだ…

「聲の形」を観る  面白いのだが……。私は了見が狭いのかもしれない

TSUTAYAの新作棚で見つけて思わず手が出た。昨年、大ヒットしたということは知っていた。それ以外の事前知識はなし。まっさらな状態で見始めた。定期テストが終わって暇ができたせいか、たまたま息子(中三)も一緒に見た。映像は新鮮。自然描写なども美しい…

成瀬巳喜男「あらくれ」を観る  「あるがまま」の世界はどう描かれたか

高峰秀子が演じるお島は、現在も含めて、日本映画にはまず見当たらないヒロインだろう。お島が、勝気で、行動的で、時に亭主に手が出るほど男勝りだから、ということではない。その無節操、無道徳ぶりが際立っているからである。そういう意味で、このヒロイ…

やべきょうすけは、少しふっくらしたのではないか

やべきょうすけは、少しふっくらしたのではないか。「闇金ウシジマくん ファイナル」を見ていてそう思った。ネットで調べると、43歳だからもう立派な中年なのだが、なんとなく惜しいのだ。

「湯を沸かすほどの熱い愛 」を観る 確かに沸かされた湯は熱かったけれど……

妙な題名だなと思っていたが、見終わってみるとなるほどと思う。 映画の作りは丁寧で映像も美しいし、テンポよく画面が進んでいく。宮沢りえ(双葉)、杉咲花(安澄)、鮎子(子役の伊藤蒼)、一浩(オダギリジョー)と、それぞれ演技もなかなかすばらしく、…

「関の弥太っぺ」  錦之助にはほれぼれするが、だからこそ時代劇は遠ざかっていくのかもしれない

時代劇専門チャンネルが、錦之介没後二十周年記念ということで主演作品を連続放映している。先日の「仕掛人梅安」に続いて、今回は世評高い「関の弥太っぺ」。長谷川伸原作の股旅物である。と、書いては見たものの、実は私には、長谷川伸も股旅物も解説する…

「仕掛人梅安」  萬屋錦之介の藤枝梅安は

萬屋錦之介主演の「仕掛人梅安」をCS放送でようやく見ることができた。というのも、この映画はDVD化されていないとのことで、存在は知っていたが見ることができなかった。

「柘榴坂の仇討」  えっ! 「キョウジ?」「ケンシン?」

なんの予備知識もなく見始めたのだが、よい映画だった。最近の映画では、めずらしい、時代劇らしい時代劇だとも思った。だから、なおさら、時代劇は難しくなってきているのかな、とも考えたりした。 柘榴坂の仇討 [Blu-ray] 出版社/メーカー: バンダイビジュ…

『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』  ?

『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』 何か、どこかで見たことがあるようなそれでいてあまり現実味のない登場人物が、どうもよくわからないままに破滅に向かって絶望的な旅をするロードムービー。格差社会を生きる若者のやり場のない怒りや衝動、閉塞感を描き…

『フランケンシュタイン対地底怪獣』&『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』

『フランケンシュタイン対地底怪獣』 何年か前に東宝特撮映画DVDコレクションを揃えたのだが、集めるだけ集めてあまり見ていなかった。この連休で少し時間があったので、何か見てみようと思って、散々迷ってこの映画を選んだ。子どもの頃、この映画を見た…

『武士の献立』 上戸彩のメタモルフォーゼ

『武士の献立』 上戸彩は、いつからこんなにせつない表情をする女優になっていたのか。いや、表情だけではない。夫を死なせないために、刀を持ちだして逃げるシーンでは、全身から人を思うせつなさが伝わってくる。テレビドラマの『昼顔』の時、突然変異かと…

『百円の恋』 安藤サクラは、確かに並みの女優ではないが……  

『百円の恋』 安藤サクラが数々の賞を獲得した映画、という程度の予備知識で見始めた。32歳のひきこもりのダメ女の恋物語であり、成長物語。一種、独特な熱気のある映画で、最後のボクシングの試合のシーンなどは結構ハラハラしてみていたし、2時間近く、…

時代劇2題 あっさり味もこってり味も 「必死剣鳥刺し」「丹下左膳 飛燕居合切り」 

「必死剣鳥刺し」 2010年 「たそがれ清兵衛」以来、藤沢周平原作の時代劇が何本も製作された。主人公は、寡黙、誠実。忍耐強く、逆境にあってもくじけない。それでいて、どこか人生に恬淡としている、というような設定が多い。だから、惹句としては、ま…

『薄桜記』 これ、ホントに傑作なのかな? 

『薄桜記』 村松友視に『雷蔵好み』という小説がある。私も実は、そんなにディープではないが「雷蔵好み」である。CS放送では、まだまだ市川雷蔵の映画は頻繁に放映する。それをコツコツと録画してはディスクに残している。いまのところ、90本余り。生涯の…

薬師丸ひろ子との遭遇  「今度は愛妻家」

「今度は愛妻家」 この映画を見たい、と思う時、私はどのような基準で決めているのだろう。以前は、あの監督の作品だから、あの人が褒めているから必ず見なくては、などと、随分肩肘張っていたが、最近は誰が出ているかで選ぶことが多い。この映画はTSUTAYA…

ジョゼの顔 女優・池脇千鶴「ジョゼと虎と魚たち」 

「ジョゼと虎と魚たち」 この映画を見ていると、取り返しのつかない忘れ物をしたような気になる。鼻のあたりがツンとなったり、年甲斐もなくドキドキしたりする。すぐれた恋愛映画の証左なのだろう。印象的なシーンも多く、渡辺あやの脚本、犬童一心監督の演…

今、「ガメラ」はどこにいるのか

どこを見ても、「シン・ゴジラ」だが、ガメラは、今、どこにいるんだろう。 ガメラ生誕50周年記念特別サイトで、ガメラ生誕50周年記念映像「GAMERA」を見たが(宮藤官九郎がギャオスに食べられる!)、この短い作品は、ある意味、「シン・ゴジラ」とはま…

死刑台のエレベーター×死刑台のエレベーター 

死刑台のエレベーター(2010年) エレベーターに乗ると、閉じ込められたらどうしよう、と思うときがある。実際、一度閉じ込められた経験もあるのだが、その経験より、映画の記憶の方が鮮烈だ。 ルイ・マル監督の「死刑台のエレベーター」のリメイクと聞いて…

季節外れの恋愛映画2本  「7月24日通りのクリスマス」「世界の中心で愛をさけぶ」

若者の恋愛映画は(特に日本映画は)、還暦過ぎのオヤジには、どうにもまぶしいような気恥ずかしいような気がしてさっぱり見ていなかったのだが、なんとなく見てしまったのが、次の2作品。まあ、いろんな意味で季節外れだが。「7月24日通りのクリスマス…

夏の記憶  校庭の「マンガ映画」

今週のお題「映画の夏」 夏の記憶 夏休みになると、小学校の校庭で野外映画会が開かれた。私が小学校低学年の頃だから、昭和30年代の話である。まだ、木造モルタル2階建てだった校舎に、昼間、白いスクリーンが垂らされる。夕方になると、三々五々、近所…

毎日かあさん  小泉今日子のグラス

この映画は数年前にDVDで見た。 小泉今日子は、それまであまり気にならない存在だった。私は音楽に全く無縁な生活をしてきているし、アイドルに夢中になったこともないので、歌手、アイドルとしての小泉今日子はほとんど記憶にない。彼女が出演した映画やテ…

黄金を抱いて翔べ  フィルム・ノワール?

黄金を抱いて翔べ これ面白かったよ、と友人に勧められたが、原作が高村薫と聞いて手が出ないでいた。高村薫は、どうも文章が肌に合わないというか、読みきったことがない。少し放っておいたが、見てみると、なるほど結構楽しめた。

いつか読書する日  田中裕子のラビリンス

「シン・ゴジラ」のプログラムを眺めていたら、犬童一心、原一男、緒方明の3人の映画監督が俳優としてして出演していることに気づいた。役立たずの科学者役である(道理で素人っぽい演技だったはずだ)。 原監督の「ゆきゆきて神軍」は縁がなくて見ていない…

「シン・ゴジラ」を見にいく  ニッポン対ゴジラ?

「シン・ゴジラ」を見にいく 「明日、ゴジラ、見に行く?」と息子を誘ったら、「部活があるから無理!」とアッサリ断られて、結局、家内と一緒に行くことになった。家内は日本橋ならいっても良いとの条件。もちろん買い物とランチが目当てである。上映時間を…

舞妓はレディ 再びサイズの問題

中二の息子と一緒に、「ちはやふる」を「上の句」「下の句」(前後編)と映画館で見ることになった。小学校の百人一首大会で、どうやらクラスのチャンピオンだったらしい息子は、百人一首の映画だから見たかったというような雰囲気を漂わせているが、実は主…

長崎ぶらぶら節 吉永小百合 さまざまなため息

女優さんて化け物だな、というと中学生の息子にそれはあまりに失礼だろう、と言われる。だが、幾つになってもその美貌(まさに美貌!)の衰えないことが、理解の枠を超えてついついこういう言葉になる。 吉永小百合が今年71歳になる、と聞いて絶句した。こ…

大魔神   絶妙なサイズ

「シン・ゴジラ」は、なんと100メートルらしい。それって。今までの倍?もう、キングコングとは戦えないな、とか、やっぱりランドマークが高くなると、ゴジラも高くしなくてはいけないのか、とか、情報を補充することなく、勝手に想像しているのだが。で…

忍ぶ川  栗原小巻あるいは志乃 

三浦哲郎の「忍ぶ川」を、私は高校の1年生ぐらいで読んでいるはずだ。美しい小説だと思った。それと同時に、初夜の場面などに、気恥ずかしいような思いがして、読みながら少しうろたえたりした(私は全くの晩熟で、中学生のころから丹羽文雄や舟橋聖一など…

兄貴の恋人 酒井和歌子の清楚

BSにCSと多チャンネル時代のありがたみ(これも、若い人から見れば時代遅れなのだろうが)で、思わぬ映画に出会うことがある。 東宝の青春映画というと、リアルタイムで観ていたのは、山口百恵主演の映画でそれより前というとほとんど縁がなかった。この映画…